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カトリック司教たちが謝罪、トランプ氏との会合「悪用」されたと
バーンド・デブスマン・ジュニア ホワイトハウス担当記者
アメリカのキリスト教カトリック教会の司教たちがホワイトハウスでドナルド・トランプ大統領と祈りをささげる写真が公表され、司教たちが何か政治的な発言をしていたのではないかとの臆測が飛んでいる。この事態を受け、司教のうち2人がこの会合に参加したことを後悔していると表明した。
ホワイトハウスのスタッフがソーシャルメディアで公表した10月22日の会合の写真と動画には、大統領執務室のデスクを囲んで、複数の司教がトランプ大統領を囲んでいる様子が映っている。
写真に写っている一人、ミルウォーキー大司教のジェフリー・グローブ氏は25日、この会合は非公開のもので、「政治的な撮影の機会」ではないと自分は思っていたと述べた。
カトリック教会を率いるローマ教皇レオ14世とトランプ氏は対立を続けており、アメリカの司教の一部はホワイトハウスの移民政策を批判している。米ピュー研究所の調査によると、トランプ氏は2024年の大統領選でカトリック教徒の有権者の55%から支持されていた。
アイオワ州デモインのウィリアム・ジョーンセン司教は24日、オンラインに投稿した声明の中で、この会合はホワイトハウス信仰局の職員によって、移民問題、外国人聖職者へのビザ、そして「弱い立場にある貧困層の搾取」などの問題を話し合うために手配されたものだったと説明した。
「特定の政党や候補者への支持にかかわるつもりなど、私たちのだれにも全くなかった」と司教は書いた。
「この会合を党派的な政治目的に悪用した人たちと同じくらい、自分がもっと抜け目なく、賢明であればよかったと思う」とも司教は書いた。
この会合の動画は、大統領特別補佐官兼広報アドバイザーであり、ソーシャルメディアでトランプ氏の舞台裏の様子を頻繁に発信しているマーゴ・マーティン氏が投稿した。
グローブ大司教によると、宗教指導者たちは当局者と90分間会談した後、大統領執務室に案内され、トランプ大統領と共に祈りをささげたという。
大司教は、この会合の写真が後に一部の信者の間で懸念を引き起こしたと説明。
「国政選挙まで2週間を切ったこの時期に、意図せず政治的なイベントに参加してしまったかもしれず、それについて深刻な懸念を示すメッセージがたちまち私の下に届き始めた」とも大司教は書き、「大統領の政策によって、本人や家族が傷つけられたと感じている人たちからも話を聞いた」と付け加えた。
グローブ大司教によると、会議の参加者の誰一人として、この会合の動画や写真の公開や掲載を許可していなかったという。
BBCがコメントを求めたところ、ホワイトハウスは会合や両司教によるその後の発言に関する質問に直接回答しなかった。
「トランプ大統領ほどカトリック教徒のアメリカ人にとって偉大な大統領はこれまで存在せず、彼の輝かしい実績がそれを証明している」と、ホワイトハウスのテイラー・ロジャース報道官は声明で述べた。
アメリカの宗教事情を分析するピュー研究所によると、トランプ大統領の業績に対する評価は、全ての主な宗派で低下している。今月の調査では、トランプ氏の仕事ぶりを支持すると答えたアメリカのカトリック教徒は30%だった。2025年のホワイトハウス復帰時のカトリック教徒のトランプ氏に対する支持率は、47%だった。
こうした支持率の低下は、議会の支配権を左右する11月3日の中間選挙に影響を与える可能性がある。ピュー調査に回答したカトリック教徒のうち、42%が地元の下院議員選挙で野党・民主党の候補を支持すると回答したのに対し、与党・共和党の候補を支持すると回答した人はやや少なく、39%だった。
トランプ大統領は2期目において、不法滞在者とされる人々を積極的に国外追放してきた。このため、教皇とは緊張関係が続いている。
司教たちがホワイトハウスを訪れる9日前、カトリック教会のブレンドン・ケイヒル司教と全米福音派協会のウォルター・キム会長は、「移民問題をめぐる議論において、キリスト教徒らしい思いやりと知恵」が示されることを求める声明を発表していた。
声明は、トランプ政権の移民取り締まり強化は「恐怖をあおり、家族を崩壊させ、適正手続きを奪い、隣人を中傷する」結果につながっていると述べた。
ピート・ヘグセス米国防長官が今月8日に、米軍基地で銃を乱射して殺人罪などで死刑判決を受けた元軍医の銃殺刑を公開しライブ配信すると発表した際にも、カトリック教会のアメリカ司教協議会はこれを非難した。死刑公開の計画は後に撤回された。
トランプ政権では、J・D・ヴァンス副大統領とマルコ・ルビオ国務長官がカトリック教徒で、トランプ政権2期目にヴァチカンを訪問している。
シカゴ出身で司教協議会に参加するミネソタ州ウィノナ・ロチェスター教区のロバート・バロン司教は、昨年、トランプ大統領の宗教の自由委員会の委員となることに同意した。元ニューヨーク大司教のティモシー・ドラン氏も、この委員会に参加した。